条件付き流動性ショック
流動性ファクター
factor.formula
時点tにおける銘柄iの流動性ショックは、以下の時系列モデルの残差項として表現できます。
ここで:
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時点tにおける銘柄iのアミフッドの非流動性指標。この指標が大きいほど、株式の流動性は悪化します。
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銘柄iの非流動性指標の時系列の定数項であり、その銘柄の非流動性の長期平均レベルを表します。
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銘柄iの非流動性指標の時系列の1次自己回帰係数であり、前期の非流動性指標が当期の非流動性指標に与える影響を測定します。
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時点t-1における銘柄iの残差項であり、前期の流動性ショック値です。
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銘柄iの非流動性指標の時系列の1次移動平均係数であり、前期の流動性ショックが当期の非流動性指標に与える影響を測定します。
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時点tにおける銘柄iの流動性ショックであり、時系列モデルの残差項でもあります。この値が大きいほど、現在の流動性は予想よりも悪化しています。
factor.explanation
条件付き流動性ショックファクターは、時系列モデル(通常はARMA(1,1))を構築して株式の流動性レベルを予測し、実際の流動性と予測された流動性との差(すなわち、残差項)で流動性ショックを測定します。正のショックは株式の流動性が予想よりも悪いことを示し、負のショックは株式の流動性が予想よりも良いことを示します。このファクターは、市場における短期的な流動性の急激な変化のリスクを捉え、通常、将来の株式リターンと負の相関があり、流動性が突然悪化すると、将来の株式リターンが低下すると予想されることを示しています。このファクターの利点は、流動性のレベルだけでなく、流動性の動的な変化と予測不可能な成分も考慮に入れることで、株式リターンをより効果的に予測できることです。